このコーナーは楽器、機材だけに留まらず、音楽、イベント、人物、などなど、
Digital Solution的にオススメしたいモノを紹介していきます!
根っからのデジタルミュージックラバーから、デジタル機材を使って音楽制作をしている人まで、
みなさんのミュージックライフがもっともっと楽しくなるためのお役に立てれば幸いです!

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今回のRECOMMENDに登場するのはなんと!現在デジタルミュージックシーンのトップランナーである「capsule」です!
Perfume、鈴木亜美、MEGのサウンドプロデュース、m-flo、リア・ディゾン、Kaleidoのリミックスなどで注目を集めるサウンドプロデューサー/DJ「中田ヤスタカ」と、ボーカル「こしじまとしこ」からなるユニットで、近作は世界21カ国に配信され、国内Apple iTunes Music Storeエレクトリックチャートアルバムアルバム部門・総合チャート1位、スイスのエレクトリックチャート2位と輝かしい記録をたたき出しているデジタルミュージックシーンのトップランナーである彼らにインタビューをおこないました!
実は「van van」のある金沢は彼らの地元。アマチュア時代にはよく足を運んでくれていたのです!インタビュアーは彼らを昔から知るvan vanスタッフの中の一人、van van Digital Solutionインストラクターの舟崎康介。レアな昔話から最新の話題までたっぷりお伺いしましたよ!!

舟崎(以下F):おひさしぶりですー。van vanにようこそ!
中田ヤスタカ(以下N):どーも。
こしじまとしこ(以下K):こんにちわ。
F : 今回のインタビューはお二人の地元、そして、アマチュア時代に足を運んでくれていたvan vanでのインタビューってことで、懐かしい金沢時代の話なんかも聞けたらなあと思ってるのでよろしくです。
N : はい。
K : よろしくお願いします。

「僕は打ち込みで一人で曲作ってて。こしじまサンはカラオケ少女だった(笑)。」

F : 二人がvan vanに来てた頃って高校生だったよね。それよりさらに前の音楽をはじめたきっかけを教えてください。
N : 物心ついたころにはもう始めてたんで(※幼少よりピアノを習ってたとのこと)おぼえてないなあ。きっかけは忘れちゃいましたけど、小学校のときにはすでに多重録音をはじめてましたね。
F : 早いね!どのような機材で?
N : そのときはコンポとかただのオーディオ機器。ちゃんとした機材の存在を知ったり使い出したのは中学になってからで、シーケンサーYAMAHA[QY700]とサンプラーYAMAHA[SU10]を二台使ってました。
F : あー、思い出した。僕がはじめてヤスタカを見たときはその機材を使ったソロのライブだったな〜。他の出演者はみんな生バンドみたいなライブイベントで(笑)。
N : 打ち込みの人って少なかったよね。
F : 今と比べるとね。
N : 3〜4人ってカンジ(笑)。
F : 当時、打ち込み系で付き合いがあったのは、ヤスタカと、僕と、ニシケン(nishi-ken/現在、中川翔子や玉置成実などを手がける作編曲家、キーボーディストとして活躍中)と、チヒロ(石黒知寛/現在YAMAHAのアーティストリレーション担当)...4人だ(笑)。
N : きっと他にもいたんだろうけど浮かばない。当時、こっち(金沢)で打ち込み機材買ってたのってこの4人しかいないんじゃない(笑)。
F : この4人がvan vanのデジタル楽器の売り上げを支えていた(笑)!?
K : (笑)。
F : で、としこチャンの音楽をはじめたきっかけっていうのは?
K : カッコいい男の子がいっぱいいたから(笑)。
F : 男子目当て(笑)!?
K : うん。
N : サッカー部のマネージャーみたいなもんだよね。
F : カッコいい男の子たちの輪に加わりたいみたいな。
K : うん。
F : そうなんだ(笑)、で、結成のきっかけというのは?
N : 当時の音楽関連の友達グループの中にお互いがいた。
K : なんとなくね。
F : その中からどうしてこの二人になったの?
N : バンドやってるヤツが多い中で、僕は打ち込みで一人で曲作ってて。こしじまサンはカラオケ少女だった(笑)。
K : 一人で歌ってたねえ。
N : それで、自分の曲を歌ってみてほしいってことで誘ってみた。オリジナルやってるバンドのボーカルとかだったら誘ってなかったな。

 

「今よりよっぽど緊張感のあるレコーディングだった(笑)。」

F : そうして結成されたcapsuleですが、当時の制作はどのようなカンジでした?
N : あの頃はMTRも持ってなくてMDに一発録りしてました。さっきも言った機材YAMAHAの[QY700]と[SU10]を使ってたんだけど、一発録りだから後からコーラスを重ねるなんてこともできないので、あらかじめサンプラーである[SU10]にコーラスを録音しておいて、それを[QY700]とMIDIでつないで鳴らしてた。
F : そういう機材の限界との戦い、試行錯誤って、当時はみんなしてたよね(笑)。
N : そう。で、それらとマイクをミキサーにまとめてMDに録音してましたね。今みたいに失敗しても録りなおせばいっか〜ってカンジではない。失敗したら最初から。
K : あ〜、なんか思い出してきた。
N : その頃の方がボーカルディレクションは厳しかったと思う(笑)。
K : 後半で失敗しても最初からだからすごく緊張してたな〜。
N : 今よりよっぽど緊張感のあるレコーディングだった(笑)。
F : それはたしかに緊張するね。で、ライブはどんな風にやってましたか?
N : 機材的には一緒で、[QY700]と[SU10]でトラック、コーラスを再生して、それに手弾きのシンセとボーカルがのるってカンジでしたね。
F : 今みたいにDJやってってカンジじゃなかったよね。今からするとある意味レアだね、ライブでヤスタカが鍵盤弾くっていうのは。

 

「デビュー前からエンジニアやデザインをちゃんとお金もらってやってたんです。
デビューした直後の方がビンボーだった。音楽、安っ!って(笑)。」

F : その後の音楽活動は?
N : 個人的には音楽は普通に続けてて。
F : capsuleとして?
N : うん。capsuleはもちろん、いろいろやってました。デビュー前からエンジニアやデザインをちゃんとお金もらってやってたんです。デビューした直後の方がビンボーだった。よね?
K : うん(笑)。
N : 音楽、安っ!って(笑)。
F : デビューまでは、としこチャンはまだ金沢にいたんだよね。
K : そうです。わたしはまだ金沢。デビューが決まってから上京しました。
F : capsule的には遠距離活動だったんですね。
N : なので、ライブはなくて制作中心でしたね。まあ、今もそうなんだけど。 


「新しい出会いから来る刺激の中で、
ちょっと前までカッコいいと思ってたものも古く感じるようになる。」

F : その後メジャーデビューすることになるわけですが、当時から今のようなサウンドではなかったですよね。他を見渡すとロックならロック、ジャズならジャズ、テクノならテクノ、ずっと変わらなく自分の中のスタンダードをやり続ける人もいると思うのですが、capsuleの場合はその時代、時代の音を作っていっているなという印象があります。そうした柔軟な変化、もしくは進化を続けられて、どんどん新しいものを生み出していっているというのを自己分析するとどう思いますか?
N : 音楽的にどうこうと言うより、常に同じコと遊んでるっていうプライベートではないからじゃないかなあ。
F : ほう。音楽的な勉強、研究じゃなくて、プライベートの交友関係からきてると。
N : うん。もちろん、昔からずっと仲いい友達もいるけど、いわゆる、ずっと同世代の仲間たちだけと遊んでて、一緒に歳をとっていくっていうカンジではない。いろんなことやって、いろんな人と出会って。そんな新しい出会いから来る刺激の中で、ちょっと前までカッコいいと思ってたものも古く感じるようになる。
F : なるほど。
N : さらには自分のイベントに来てくれるお客さんっていうのも出会いだと思うし。そういう新しい出会いがたくさんある中でその人たちを楽しませようと思ったら自然とそうなってくるのかな。


「打ち込みが楽器になったなってカンジはすごくしてますね。」

F : そういった変化の中でここ最近はかなりフロアライクな音になってきてますよね。いわゆるシンセ!って音もふんだんに使ってて。
N : はい。
F : で、現在、capsuleもしくはヤスタカが特に勢いづいているように思えるのは、ラウンジ、ボサ、ジャジーみたいなものがきてた時代に対し、今はシンセ感や、打ち込み感を前面に押し出しまくってもOK!っていう時代の流れとヤスタカの音楽制作スタイルである打ち込み、DAWっていうのがビシッーっとはまって、それで、これまで以上に力を発揮しやすくなっているんじゃないかなあという気がしてるんです。もちろん、どんな時代でも対応できるセンスとスキルがあろうことはわかってるんだけど、それでも特に今はやりやすいんじゃないかなあっていう。
N : そうですね。なんか打ち込みが楽器になったなってカンジはすごくしてますね。昔は打ち込みといえばツール(道具)だったのが、今は楽器として認知されるようになって、ピアノやギターやってる人と同列で扱ってもらえるようになってきたかなと思う。それまでは知らない人にとっては打ち込みイコール、ピコピコっていうイメージしかもってもらえなくて。
F : だよね。ギターだったら「じゃあ、ギターで何やってるんですか?」ってなるのに、打ち込みだっていうと「あ〜、ピコピコ系ね」って。全然もっといろんなアプローチやチャレンジしてるのに、そうやって片つけられて悲しいってことあったよね。
N : そう。でも、今は打ち込みというか、コンピューターを使った制作が当たり前になったから「コンピューター使って音楽作ってます。」だけではどんな音かまではわかんないっていうのはみんな普通に思うようになって、イコール、ピコピコなんて誰も思わなくなった。以前はスタジオを見ればどんな音を作ってるとこか想像できたけど、今はそれだけじゃわかんない。打ち込み系が得意だろうが、ロック系が得意だろうが、絶対コンピューターはあるから。
F : そういう偏見が減ったという環境がやりやすくなったというとこにつながるんですね。
N : 逆にいうと今となってはジャンルに限らず、打ち込み(コンピューターを使った制作)できないとやばいんじゃないかなって気もしますね。
F : CDなどのパッケージって意味でいうと、どんなに生だっていっても製作過程でコンピューターを一回も通らずに世に出るものってないからね。
N : だからこそ、生バンド派の人も絶対やった方がいい。ライブはカッコいいのに、CDではいまいちその良さが出てないっていうバンドもいたりすると思うんだけど、それは制作の勉強、経験が足りないから。逆にそれができるバンドの作品ってやっぱりカッコいい。 
F : そうだね。
N : ライブがカッコいいのは当たり前なんですよ。そこに人がいてリアルにやってるんだから。サルティンバンコ(全世界の人を魅了したサーカス系のショー)だってDVDで見るより絶対生の方がいいじゃん!
K : たしかにね。
F : それが当たり前だとすれば、作品を出す以上はいくらライブバンドだとしてもそれだけじゃダメで、音源をカッコよくするためのチャレンジが必要だということだね。
N : それでもライブが売りなら、ライブしかしなければいいんだよね。カッコ悪くなっちゃうことはしなければいい(笑)。実はそういった意味ではcapsuleは全く逆で、とにかくカッコいい作品を作ることを目指している。ライブでやりやすいかどうかは考えてない(笑)。
F : ライブで再現できることを前提に作る人もいるよね?こんな複雑なサウンドメイクや編集は生ではできないからやめとこうみたいな。
N : それはそれでいいと思うんだけど、capsuleの場合はそういう制約をつけたくない。ましてや、こうすればレコード会社にとって便利みたいなことを意識して作るのはバカらしい。たとえば、イントロを短くするとか、テレビに出やすい曲構成にするとか、タイアップがとりやすいサウンドにするとか、他にもお昼のイベントにも出られるようにクラブライクじゃないものも作ってみるとか、そんなことを意識して作ることはないかなって思ってます。それがcapsuleの場合のスタンスです。
F : そういったストイックにカッコよさを追求する姿勢に、時代の変化によるやりやすい環境というのが加わって、今これほどまでに注目を浴びる存在になったんだろうね。


中田ヤスタカサウンドを生み出す機材。

F : そんな大注目なヤスタカサウンドですが、具体的な使用機材を教えてくれませんか?
N : WindowsマシンでスペックはQX6700、メモリ2GB、ハードディスクはRAID(レイド)で500GBを二つ。
F : QX6700というのは4つのコアCPUを持つインテルの最高峰、さらにハードディスクのRAIDは複数のハードディスクを一つのように扱う技術。さすがかなり高性能なマシンを使ってますね。
N : DAWは[steinberg/CUBASE4.1]、ソフトシンセは[Native Instruments]のもの全般、[Arturia/minimoog V]、[FXPansion/BFD]とか、エフェクターはCUBASE内蔵のものも使うし、他には[WAVES]のものはよく使います。ソフトに関してはフリーウェアも含めかなりいろいろ持ってます。あと、オーディオインターフェースは[RME/Hammerfall DSP DIGIFACE]、MIDIキーボードは[EDIROL/PCR-500]、他にピアノ入力用にピアノタッチのシンセ[YAMAHA M08]を最近導入しました。そしてモニタースピーカーは[YAMAHA/NS-10M]、[SONY/SRS-Z1]、[BOSE M3]、フィジカルコントローラー[PRESONUS/Fader Port]、マイク[audio-technica AT5050]とか。そんなカンジです。
F : これらの機材から中田ヤスタカサウンドが生まれているわけですね。ヤスタカファンやDTMユーザーの参考にってことで、この中でも特にみなさんが思い描くであろう中田ヤスタカサウンドらしいものが得られる機材があれば教えてください。
N : [Arturia/minimoog V]かな。アルペジエイターで走らせたりすればできると思いますよ。
F : シンセ系はそれなんですね。他にもロボットボイスも特徴的なところだと思うんですけど。
N : あれは[steinberg/CUBASE SX3]に内蔵しているボコーダーや、[Antares/Harmony Engine]、[AKAI/D.C.Vocoder]とかを使ってます。
F : CUBASE、SX3には入ってたボコーダーが[CUABSE4]になってなくなっちゃったんだよね。
N : そう。だから[CUBASE 4]にバージョンアップした後も[CUBASE SX3]もアンインストールせずに残して使い分けてます。
F : アレなんでなくしたんだろうね。復活求む(笑)!リズム系はどうですか?
N : オーディオ(サンプル)の切り貼りが多いかな。
F : 厳選したもの、なんとなく使ってるもの、たくさんあれば使用頻度、使い道もいろいろだと思いますが、プロが選ぶにはきっと理由がある。ヤスタカファンやDTMユーザーの方はぜひ参考にしてみるといいかもしれませんね。


時代のトップランナーは次にどこを見ているのか。

F : では、今後のcapsuleや中田ヤスタカサウンドの未来を察知するためのヒントとなるような、今注目しているカルチャーとか、音ってありますか?
N : 今注目しているものかあ...うーん...
K : ...
F : ...
N : 水沢友香っていうグラビアアイドルがかわいい!
KF : (笑)。
N : これがけっこー前から注目しててすごくかわいいんだけど、まだあんまり知られてないみたいなの。知らないでしょ?
KF : 知らない。
N : それがね〜、こないだヤングアニマル(コミック誌)の表紙になってたんだよ。ついに出てきたか!って(笑)。
K : (笑)。
F : それは先読みしてたね!さすがだ(笑)。これからのサウンドのヒントには全くなってないような気もするんだけど(汗)、ヤスタカの先見性がハンパないってことだけは再認識できました(笑)。じゃあ、最後にcapsuleの最新作[FLASH BACK]についてコメントをください。
N : J-POPです!!
K : はい。
N : J-POPはダサイと思っている人も多いと思うんです。まあ、J-POPといっても幅広いし決してそうでないものもたくさんあるんだけど。でもダサイと思っている人ってやっぱりいるじゃないですか。でも、こういうカンジ(capsule/FLASH BACK)もJ-POPとして存在できるようにやっとなってきたぞ!っていう。
F : たしかに[FLASH BACK]がJ-POPとして捉えられるようになったとすればシーンとしてはすごく革命的!J-POPにもこんなカッコいいサウンドがあるんだってなって、マニアックなものしか聞いてない人のJ-POPに対する偏見がなくなったり、J-POPしか知らなかった人がよりマニアックなものにまで興味を持つきっかけになったりするだろうね。現在の活躍は確実にシーンの発展にも貢献してると思います。今後にも期待が膨らむな〜。がんばってください!本日はありがとうございました。
NK : ありがとうございました。

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http://www.contemode.com/

 
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